結婚式の指輪交換が持つ意味とは?由来を解説

結婚式の指輪交換は、お二人が永遠の愛を誓い合う象徴的な儀式です。指輪の円い形は「永遠」や「途切れることのない愛」を表すとされ、その歴史は古代ローマ時代まで遡ります。当時は契約の証しとして鉄の輪が使われていました。
この伝統がキリスト教の結婚式に取り入れられ世界中に広まったといわれています。指輪交換の背景にある深い意味を知ることで、当日のセレモニーがより感動的で意義深いものになるでしょう。
なぜ結婚指輪は左手の薬指につけるの?相手の心と自分の心を結びつけるため

結婚指輪を左手の薬指にはめる習慣は、古代ギリシャの言い伝えが元になっています。当時、左手の薬指には心臓に直接つながる太い血管(愛の血管)が通っていると信じられていました。その指に指輪をはめることで「相手の心と自分の心を固く結びつける」という意味が込められています。
ロマンチックな理由から左手の薬指は愛を誓う特別な指として現代まで受け継がれてきました。薬指に指輪がはめられる瞬間は、お二人の心がひとつになる瞬間ともいえるでしょう。
結婚式の指輪交換の基本的な流れ

指輪交換は、新郎新婦とゲストの記憶に残る大切なプログラムです。当日の流れを事前にイメージしておけば緊張も和らぎ、スムーズに儀式を進められるでしょう。一般的な指輪交換の一連の流れを5つのステップで解説します。
1. 新婦がグローブを外す
挙式でグローブをつけている新婦は、指輪交換の前にまずグローブを外します。一般的には右手で左手のグローブを外し、そのグローブを右手のグローブと一緒に左手で持ちます。介添人がサポートするケースも多いので、事前に確認しておくとよいでしょう。
グローブを外す動きには「今からあなたのものになります」という誓いの意味合いも込められており、指輪交換の始まりを告げる厳かな瞬間です。
2. リングピローから指輪を受け取る
リングピローに乗せられた結婚指輪を、まず新郎が受け取ります。新婦の指輪を手に取り、次に新婦が新郎の指輪を受け取るのが基本的な流れです。リングベアラーやリングガールがいる場合は、お二人の元まで運んできてくれます。指輪を受け取る際は落とさないように丁寧に扱いましょう。
リングピローは写真にも残るアイテムなので、好みのデザインを用意するのもおすすめです。
3. 新郎から新婦へ指輪をはめる
新郎は受け取った指輪を新婦の左手薬指にはめます。指輪をスムーズに入れるコツは焦らずゆっくりと、第二関節で一度止めてからそっと奥まで入れることです。
新婦は指輪を入れてもらう左手に右手を少し添えると、写真映えもする美しい動きに。少しひじを張るとドレスの袖が邪魔にならず、指輪をはめやすくなります。
4. 新婦から新郎へ指輪をはめる
続いて新婦が新郎の左手薬指に指輪をはめます。新郎の時と同じようにゆっくりとした動作を心がけましょう。
新郎は指輪を入れてもらう左手を、お腹のあたりに構えておくと新婦が指輪をはめやすくなります。お互いの手を優しく支え合う姿は、ゲストにとっても温かい気持ちになるシーンです。二人で協力し心を込めて行いましょう。
5. 指輪のお披露目と誓いのキス
お互いに指輪をはめ終えたら、指輪が輝く左手をゲストに向けて披露します。少し高めの位置で手の甲をゆっくりとゲストに見せるのがポイント。ゲストにとっては絶好のシャッターチャンスになります。
お披露目の後、誓いのキスへと続くのが教会式では一般的な流れです。お二人の愛の誓いが形となった感動的なクライマックスを迎えます。
挙式スタイルで変わる指輪交換のタイミング

指輪交換をするタイミングは、教会式、神前式、人前式といった挙式のスタイルによって異なります。自分たちが選んだ結婚式場や挙式の雰囲気にあわせて、どのタイミングで行われるのかを事前に把握しておきましょう。
教会式|神聖な誓いの中で交換
教会式では牧師または神父による聖書の朗読や祈りの後、結婚の誓約に続いて指輪交換が行われるのが一般的です。
「この指輪はわたしの愛と忠実の印です」といった言葉とともに、厳かな雰囲気の中で指輪が交わされます。チャペルに響き渡る誓いの言葉とともに行われる儀式は、参列者の心にも深く刻まれるでしょう。
神前式|三三九度や誓詞奏上など儀式中の流れで交換
神前式では三三九度の盃(三献の儀)や誓詞奏上(せいしそうじょう)の後など、儀式の中盤で指輪交換(指輪交換の儀)が行われるケースが多く見られます。
伝統的な和装に身を包み神殿の厳かな雰囲気の中で行われる指輪交換は、日本の伝統美と現代のスタイルが融合したすてきな瞬間です。最近では多くの神社や専門式場で対応しています。
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人前式|お二人らしい自由なタイミングで交換
人前式は宗教や形式にとらわれずゲストに結婚の証人となってもらうスタイルです。そのため指輪交換のタイミングに決まりはありません。
開式の宣言後すぐに行ったりオリジナルの誓いの言葉を述べた後に行ったりと、プログラムの中で二人が希望するタイミングで自由に組み込めます。オリジナリティを重視するカップルに人気の挙式スタイルです。
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本番で慌てないために指輪交換を成功させるマナーと練習のコツ

大切な儀式なので、失敗なくスムーズに行いたいもの。緊張しやすいシーンですが事前の準備と練習で、当日はより落ち着いて臨めるでしょう。指輪交換を成功させるための4つのポイントをご紹介します。
指輪交換に向けた事前準備!むくみ対策とハンドケア
当日のコンディションを整えるため、前日は塩分の多い食事やアルコールの摂取は控えめにしましょう。指のむくみが気になる場合は、指の付け根から指先に向かって優しくマッサージするのも効果的です。
指輪交換では手元に注目が集まります。ハンドクリームでしっかり保湿し、ネイルケアで指先を整えておきましょう。美しい手元は写真映えにもつながり、花嫁の魅力を一層引き立てます。
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もしものときに備えて!指輪が入らないときのスマートな対処法
緊張やむくみで、万が一指輪がスムーズに入らないこともあります。慌てて無理やり押し込むのは避けましょう。
指輪が第二関節まで入れば儀式としては問題ありません。一度そこまで入れて後でそっと直せば大丈夫。もしものためにプランナーや介添人にアイコンタクトで助けを求めるといった対処法を二人で話し合っておきましょう。
自宅でリハーサル!立ち位置や動線を確認しよう
当日の緊張を和らげる方法はリハーサルです。結婚式場での事前リハーサルはもちろん、自宅でも指輪交換の一連の流れを練習しておきましょう。
お互いに向き合うタイミングや指輪をはめる時の手の動き、お辞儀の角度などを二人で確認するだけでも、当日の動きがぐっとスムーズに。お互いの手を支える練習もしておくと、より美しい立ち居振る舞いになります。
写真映えも意識!指先を美しく見せるポイント
指輪交換はたくさんの写真に残るシーンです。少し意識するだけで写真写りは大きく変わります。
指輪をはめる時は焦らずゆっくりとした動作を心がけましょう。相手の指に自分の指が重なりすぎないように、指の腹で優しく支えるように持つと指輪がよく見えてきれいです。お披露目の際は少し高めに手を掲げると、ゲスト全員が見やすくなります。
結婚式の指輪交換をもっとすてきにするオリジナル演出アイデアをご紹介

定番の指輪交換に少し工夫を加えるだけで、よりお二人らしい思い出深いセレモニーになります。ゲストも参加できる演出やこだわりのアイテムで、アットホームな時間を作りましょう。
こだわりのリングピローで個性を出す
リングピローは、お二人の大切な指輪を運ぶアイテム。結婚式のテーマや衣装の雰囲気にあわせてデザインにこだわるカップルが増えています。思い出の品を使ったDIYや好みのブランドのものなど、自分たちらしいアイテムで個性を演出しセレモニーを彩ります。
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ゲストも参加してリングリレーで会場に一体感を出す
リングリレーは長いリボンに結婚指輪を通して、ゲストの手から手へとリレー形式で祭壇まで運んでもらう演出です。ゲスト全員が儀式に参加することで会場に温かい一体感が生まれます。友人や親族など大切な人たちとの絆を感じられるアットホームな演出として人気です。
大切な人に依頼するリングベアラー・リングガール
親族や友人の子どもに、リングピローを運ぶ大役をお願いする演出です。小さな子どもが一生懸命に指輪を運ぶ姿は会場の雰囲気を和ませ、ゲストの顔にも自然と笑みがこぼれます。お二人の甥や姪など身近な子どもにお願いすることが多い、心温まる演出です。
お二人らしいセレモニーで指輪交換をしない選択も!

結婚式の形が多様化する中で、指輪交換をしないという選択をするカップルもいます。指輪交換の代わりに、お二人の価値観や思いを表現するオリジナルのセレモニーを取り入れることで、ゲストの記憶にも残る結婚式が実現できます。
指輪以外のアイテムを交換する
結婚指輪の代わりに、おそろいの腕時計や万年筆などお二人にとって意味のあるアイテムを交換するセレモニーです。「これから一緒に時を刻んでいこう」「二人の物語を綴っていこう」といったメッセージが込められています。
二人の未来を育む植樹の儀
オリーブの木といった記念の木を植えた鉢に、お二人で一緒に土や水を注ぐ儀式。「家族の成長」や「幸せな家庭を育む」ことを象徴し、ナチュラルでアットホームな雰囲気を好むカップルに人気があります。結婚後も自宅で育てられるすてきな思い出となるアイテムです。
家族の絆を表すサンドセレモニー
色の違う砂をお二人で同時に1つの容器に注ぎ入れるセレモニー。一度混ざり合った砂は元に戻せないことから「これから二人はひとつの家族として生きていく」という決意を表します。見た目も華やかでオリジナリティのある演出です。
【Q&A】結婚式の指輪交換に関するよくある疑問

結婚式の指輪交換に関して、カップルからよく寄せられる質問にお答えします。事前に疑問や不安を取り除いて、当日を迎えましょう。
Q. 指輪交換のときに婚約指輪はどうすればいい?
A. 婚約指輪は結婚式の指輪交換の際に、右手の薬指につけておくのが一般的。結婚指輪をはめた後その上から婚約指輪を重ねてつける「エンゲージカバーセレモニー」という演出も人気です。「永遠の愛に蓋をする」という意味が込められ儀式です。もちろんセレモニーの邪魔にならないよう、事前に外して大切に保管しておくという選択もあります。
Q. 指輪交換のときに言葉を交わすことはある?
A. 教会式や神前式では、基本的に無言で交換します。一方、自由な形式が魅力の人前式では、お互いへの誓いの言葉を述べながら指輪を交換するカップルも多くいます。二人で考えたオリジナルの言葉を交わすことで、より感動的でパーソナルな時間に。希望する場合は事前にプランナーに相談してみましょう。
Q. 結婚式に指輪が間に合わない場合はどうすればいい?代わりのものでもいい?
A. 結婚指輪の制作には時間がかかるため、準備が間に合わないケースも。その場合は、購入したショップで指輪をレンタルしたり、別の指輪で代用したりする方法があります。写真撮影もあるため、代わりの指輪を用意するのがおすすめです。後日、完成した指輪でお二人だけの交換式をするのも良いでしょう。
Q. 親やゲストとして参列する場合の指輪のマナーは?
A. ゲストとして参列する場合、結婚指輪や婚約指輪はつけていても問題ありません。ただし、主役はあくまで新郎新婦です。花嫁より目立つような豪華すぎるものや、指輪の重ね付けは避けましょう。品のあるデザインを選ぶのがマナーです。
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